手なれた若者
今日の会社帰りの電車に座っていた時のこと。
自宅最寄り駅にあと3駅を過ぎたころ。
ドスーーン!!
突然、人が倒れる音がした。
見ると、父が座っていたところから一番近いドアの前で、60歳くらいのサラリーマンらしきスーツにコートの姿の白髪交じりの男性が倒れたのだった。
その音からして、丸太のように倒れたんだと思う。
実際、体は棒のように硬直。
上を向くように首は反りかえったまま。
目は開いて、片方は白目。
口からは泡を吹いてる。
腕だけは体の前で丸めるように。
てんかんの発作かなーという感じ。
車両に居た人は皆んなザワザワ。
すぐに駅についたんで、誰かが車内の非常ベルを鳴らしていた。
たまたまそばにいた男性3名ほどが抱えて、その白髪交じりの男性を引きずるように車外へ下ろした。
父の座席からすぐ斜めの出口付近だったんで、介抱している姿がすぐそこで見ることができた。
抱えていた男性のうち、30才くらいの若者一人が、とても慣れているようだった。
だってまず、倒れた男性の口に指をねじ込んで、気道を確保していたんだもん。
倒れた男性は、口も閉じたままの形で硬直したみたいで、噛まれるみたい。
手をその口に入れた介抱の若者は、すぐに自分のカバンから筆入れの袋を出し、そこからボールペンや鉛筆数本を出して、指の代わりに口に押し込んでた。
別の手では、ケータイを操作して119番した様子。
「...いいから、早く来て下さい!」
消防署が駅で倒れた人がいたのをなぜ駅員でなく一般の客が電話したのか細かく尋ねてるらしく、その男性はイラついた様子だった。
やがて、駅員が2人。
そして、女性が1人と、初老の男性が2人。
その倒れた人のもとにやってきた。
この3人。
女性はたまたま乗り合わせていた看護師、男性2人は医者ということだった。
ちょうどその頃、倒れた男性もようやく体の硬直がおさまって、地べたのままで背中を丸めこむように横向きになった。
最初に介抱していた、その手なれた男性は、それを見て、看護師と医師ここで彼らとタッチ交代。
プロらしい手際良さでいろいろとやってた。
そして、初動の若者は何も告げずにさっそうと電車の中に戻ってった。
やるーーーっ :-)
やがて「急病人を介助していました」旨のアナウンスと共に、電車は出発。
でも、あの調子なら、倒れた男性も、大事にはいたらないんじゃないかな。
...とまあ、そんなことがあったんだよ。
家に帰ってからは、いつものブレイズ~。笑
マスクは、風邪ってわけじゃなく、タバコの匂いがいやなんだって。笑
ブレイズ帰りの車の中で、看護師志望のミレイにこの話をした。
「電車でこういうことがあったら、ミレイも同じように介抱できる?」
って聞くと、
「『私は看護師です』って言えばいいんだよね?...なら...できる...かな。」
その気持ちを大切に、がんばってね:-)
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