なんのボーイズLOVE?

舞台女優としては、もしかしたら致命的かも知れないと思ってたよ。

っつっても、80歳のばあちゃんの話。笑


一年半ほど前のこと。

蜷川幸雄率いる高齢者劇団「さいたまゴールドシアター」に所属するミレイのばあちゃん。

舞台の稽古中、転倒して股関節を骨折しちゃった。


一時は要介助の認定受けて。

家は玄関やらお風呂やら庭に通じる段差やらを全バリアフリー化して。

ママも横浜から埼玉の実家なんだけど、頻繁に通って。


んだけど、ばあちゃん、「枯れてたまるか」のど根性で、舞台に復帰しちゃったよ。笑

お見事~!笑


そんなばあちゃんと高齢者劇団のこと、先週、朝日新聞の取材もあったらしい。






「頭は白いけれど、お前の引き出し空っぽじゃないか」って蜷川さんから言われたって書いてあった。笑




ズブの素人出身の高齢者にもビシビシ言いますな~、巨匠。笑







そんな今回の演目。

「リチャード二世」。



あー、あの「フ~ジコちゃん♪」のやつ?

...って、あれは「3世」!笑


なんか、シェークスピアのリメイクらしいよ。笑


いや実は、ばあちゃんが元気なのは勿論いいんだけど。

蜷川さんの方が入院しちゃったらしくてね。

ホントは蜷川さんの自伝的な舞台の「蜷の綿」っていう新作のスケジュールだったらしいんだけど、それが中止になったらしくてね。

その代作で、以前にやって評価の高かったらしいこの「リチャード二世」の再公演にしたんだって。






昼前にさいたま芸術劇場について、まずはサイゼで腹ごしらえ。笑




1時半からの4時半まで。

3時間の超大作の観劇に臨んだよ。笑




ゴールドシアターの高齢者劇団員だけじゃなくて、次世代のネクストシアターの若者たちとの共演。

まじめに本格的なヤツ。

舞台に特別興味がなくても、そこそこ楽しみ。笑






今回のばあちゃん、ど根性を認められたのかどうかは知らないけど。笑

まあまあの役をもらったらしくってね。


うーんと、主役のリチャード二世のお父さん(エドワード)の6番目の弟(グロスター侯爵)の夫人役。笑

まっ、「友達のお兄さんのツレが知ってる人が有名人なんだってー」くらいの役柄かな。笑




っても、セリフの苦手なばあちゃん、高齢者劇団ゴールドシアターの出演者の中では3、4番目の長いセリフをもらって苦労してた。笑


...でも、足はど根性で治したとは言っても、今年の正月は「かばいすぎたか、逆の足が痛くなってねー」と。

ヘルニアったかな。

そんなので大丈夫かなーと思ってたけど。





...ちょっと、ネタばれになるかも...だけどね。笑


ゴールドシアターの高齢者メンバーは、ほとんどが車椅子の乗っての演技だった。笑

しかもそれが、黒の留袖、紋付袴という姿。

そんなジジババ軍団が車椅子に乗って、ゴーーーーッって迫ってくるわけ。笑

コミカルっていうか、あっ、今の時代だな、じいちゃんばあちゃんの世の中って思った。笑

多少わずらっても、元気元気。笑


まあ何にしろ、これならばあちゃんが足を少々ビッコひいてても、大丈夫、安心だ。笑


それから。

わが家の娘たちに大ウケだったの。

それは、タンゴのリズムに乗ったダンス。


しかも、リチャード二世とその家臣たちが上半身脱いじゃって、足絡め合っちゃいながら踊る。笑

ビバリとルイ、あったでしょ。

あれあれ。笑


演出上は、たぶん...忠誠心を表してるのかな。笑


それより何より、理屈よりとにかく、危なオモロい。笑

わが家の娘どもミオミレイは、このシーンになるたびに肩を震わせて、必死に笑いをこらえてた。笑


...とまあ、そんなんが、世界の蜷川ワールドらしい。笑


全体を通じては、父からすれば、相変わらず難解だったけど、んでも、シェイクスピアっつーくらいでストーリーは明確だったから、まだ分かった方かな。笑






公演終了後、わが家を楽屋に呼んでくれたから、珍しいところ入れた。笑


たまたま、あの足を絡めて踊る役の男優が通ったから、

父が冗談で、「あっ、タンゴ踊ってもらっちゃおっかなー」っつったら、

娘ども、「全然似合わない、第一、足が短いから絡まないでしょ」だと、失礼な。笑




「今度、この演目でルーマニアに招待されて、公演に行ってくるのよ~」って、ばあちゃん、楽しそう。笑


へー、この間パリ公演も行ってきたけど、今度は東欧なのね。

そんなのを励みに、ますますリハビリがんばってねー、ばあちゃん。笑


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